272 病気を治すために必要な心構え
- sapporobukkyoujuku
- 2023年9月26日
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病気を治すために必要なのは、「自分の病気が治りますように」という願いではなくて、「周囲の人々のために病気が治りますように」という願いです。「私が健康になりたい」という願いは、わがままで高慢な、自我から出てくる願いです。その「自我」というのが、病気になるすべての問題の原因です。病気だけではなく、我々の悩み苦しみのすべての原因は、その「自我」にあるのです。エゴが完全に消えた状態を覚りといいますが、そこまで行く前に、我々は今、目の前にある病気という苦痛を何とか和らげたいと思うものです。そのためには、利己的なわがままな心を、周囲を思いやる慈しみの心に変えなければなりません。「自分が仕事をしたいから健康になりたい、自分のために病気を治したい」と考えることはエゴの希望です。ですから、逆に考えてください。「周囲に迷惑をかけないために、健康になってみんなの役に立つために、病気を治したい」と願うのです。それは相手に対する慈しみの心であり、菩薩の心です。「病気を治したい」という言葉は同じですが、エゴに基づいているか、慈悲に基づいているかによって、天と地ほどの違いがあります。『一瞬で心を磨くブッダの教え』第5章 老病死に向き合い、人生を豊かにする《病気》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【まさか「老病死に勝つ方法」があったとはブッダが説く心と健康の因果法則 (2008年) (改題 「老病死に勝つブッダの智慧 心と健康の因果法則」2017年 p144)
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