283 「死んだらどうなる?」の質問の本意
- sapporobukkyoujuku
- 2023年10月7日
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「死んだらどうなるのか?」と質問されたら、答えは「死んだら新たなものが現れます」と言うだけのことです。何か壊れたら、新たなものが現れます。たとえば、ペットボトルをリサイクルしたら、まったく別な品物が現れます。死んだらどうなるのかと言ったら、「新たなものが現れる」。答えは、それで終わりです。しかし、「死んだら新たなものが現れます」という答えでは、みんな納得がいかないのです。なぜなら、誰でも、ごまかしていることがあるからです。「死んだらどうなりますか?」という質問の本意を正しく表すと、「私が死んだらどうなるのか?」ということなのです。しかし、そういうふうに明確には聞かないものです。ズバリ聞きたい「私が死んだらどうなりますか?」という質問の場合は、「『私』とは何か?」ということが問題になります。「これが私です」とはっきり示してください。そうすれば、死んだらどうなるのか答えられます、ということになります。ですから死の問題は、覚りの智慧で話さなくてはいけない、大変難しいテーマなのです。『一瞬で心を磨くブッダの教え』第5章 老病死に向き合い、人生を豊かにする《死》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【僧侶が語る死の正体 (2016年) p292】
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