202 宇宙ほどの夢、米粒の現実
- sapporobukkyoujuku
- 2023年7月12日
- 読了時間: 2分
人が文句ばかり、嘆きばかり言うのは、夢と現実の隔たりゆえです。夢・希望は、妄想工場の製品なので、限りなく大量生産できます。夢はいくらでもつくれますよ。しかし、実現できるのは一億分の一にも足りないわずかな夢です。どんな人間も、宇宙よりばかでかい想いを持っているのです。なにしろ妄想工場ですからね。しかし、現実と引き合わせてみると、落ち込むことは、きりがないのです。こんなにも夢があったけれど、現実はこれっぽっちだ、と嘆くことになります。お腹いっぱい、ご馳走を食べようと思ったのに、お米一粒の半分だけを、「はい、どうぞ」と、大きな皿に入れてもらうような感じです。あまりに小さくて、口の中で溶けて終わってしまいます。のどを通りません。お腹いっぱい、ご馳走を食べたいぐらいの夢があったのに、そうなるともう、失望に陥るしかないでしょう。精神的な悩みの親は、夢と希望なのです。夢と希望、いわゆる妄想ですね。それがあ れば、いくらでも精神的に悩むことができます。精神的に悩む状態は、理性がないということです。しかし、いつでもそういう状態で生きています。あるいは、そういう人々に支配されています。
『一瞬で心を磨くブッダの教え』第4章 幸福に生きるための秘訣《人間の真実》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【業/苦/死―アルボムッレスマナサーラ法話選12012年 p131】
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