239 死を知ると、悪いことをしなくなる
- sapporobukkyoujuku
- 2024年7月4日
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「私は死につつある」とわかっただけで、人は、自然と悪いことをしなくなっていきます。仏教をしない人に「嘘をつくな」と言っても、期待できません。本人にとっては嘘をつかずに生きるのは、すごく苦しいです。しかしちゃんと道に入り、「私は死につつある」とわかっただけで、どうなるかというと「あら、気づいてみたら、悪いことはもうやってないや」という話なのです。そういうことなのです。世間で生活している人々が悪いことをやめるのは、至難の業です。苦しいです。いくら悪いことと言われることでも、好きでやっていますからね。しかし、仏教の道を進めば、だんだんに悪を犯せなくなります。すべての悪を一発で犯せなくなるかと言ったら、それはちょっと成り立ちませんから、だんだんに、です。それは逆戻りしません。ずーっとその道で、進んでいきます。自然に行う善行為の結果で、幸福は流れ込みます。自分が偉いことをやっているわけではなくてただふつうに生きているだけです。しかし、悪を犯していないのです。犯せないのです。『一分で読むブッダの教え』第4章 命を理解し、老病死を恐れずに生きる《老いと死》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【あべこべ感覚 役立つ初期仏教法話7」(サンガ新 022, 2008年) p186】
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