40 自我を捨てても損はない
- sapporobukkyoujuku
- 2024年11月16日
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「自我を捨てなさい。執着を捨てなさい」と言われると、人は嫌な気分になる。「こんな大事なもの、捨てなさいと言われても捨てられるわけがない」と思います。ブッダの話を聴くと、大損するのではないかと思ってしまいます。しかし、自我を捨てても執着を捨てても何の損もありません。始めから自我がないのです。あるのは「自我があるという幻覚」です。幻覚が消えたところで、良くなるのであって、悪くなるはずはないのです。 執着が人にあることは確かですが、その執着の対象は瞬間瞬間消えてゆくので、実際は執着できないはずです。花火を「美しいから取っておきましょう」と思うことと同じです。とっておくことはできません。すぐ消えます。何かあるものではなく、幻覚に執着しているのです。無常を発見すると、執着は自動的に消えます。幻覚の中に生きている人間に、限りのない苦しみがあります。では、幻覚を破ってしまえば、限りのない苦しみも消えるはずです。損するはずはありません。『一瞬で心を磨くブッダの教え』第1章 私たちの悩みを解決する《自我》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【ブッダの実践心理学 第三巻 心所の分析 p240】
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