「価値の世界」と「非価値の世界」
- sapporobukkyoujuku
- 7月25日
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「価値の世界」と「非価値の世界」 ブッダの教えは現代の人々に分かりやすく言うならば、「価値の世界」と「非価値の世界」の二つに分けられているのです。世のなかの全ての学問知識は価値の世界に入ります。価値を探す、あるいは価値のないものに価値をつけるのです。例えば水はもともと無料でしょう。しかしいまは、水にも価値がついています。それだけでは終わらない。水に名前をつけるのです。それでまた価値の差が生まれてきます。人気のあるタレントさんの名前でも出して、「あの人はこのブランドの水しか飲みません」と宣伝してしまうと、他の愚か者たちがそれをこぞって買うでしょう。 そうやって価値をつくる世界に意味があるかと言うと、別に意味があるわけじゃない。ただ人を苦しめるために色んな価値をつくっている。例えば金といっても、ただの金属なのに人間がそれに価値をつくっている。そのために戦争まで起こるのです。宝石というのはただの石でしょうに。石には色んな種類があって、その一種が宝石というものなのです。エメラルドにしても、ただの石です。しかしそれに価値を入れてしまうでしょう。価値のおかげで大変な世界が生まれてくるのです。毎日、毎日、いかにどのように価値を入れるか、ということだけのために、人間の思考は頑張っています。 【アルボムッレ・スマナサーラ、大念処経、株式会社サンガ2016 p125】
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