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一切現象の本性

  • sapporobukkyoujuku
  • 10月7日
  • 読了時間: 1分

一切現象の本性 例えば、「膨らみ、縮み」と観察していたとしましょう。このステージに達すると、膨らみ・縮み、ではないのです。膨らみを観察しようとすると、膨らみとして無数の「滅の流れ」が観えてしまうのです。その流れが消えたら、当然、縮みになります。しかし、縮みだと観えるのではありません。無数の「滅の流れ」が、縮みという大雑把な現象を作っているのだと、観えてくるのです。膨らみ・縮み以外の他のものを観察してみても、同じ結果になるのです。例えば、音が耳に触れたとしましょう。音という色・物質が、消えて、消えて、滅して、滅していく流れが観えてしまうのです。すべての現象が常に滅していくのだ、という真理で、頭がいっぱいになるのです。「かならず滅していく」という一切現象の本性が観えてきたところが、壊滅智です。【アルボムッレ・スマナサーラ、ブッダの実践心理学第8巻、株式会社サンガ2013 p42】

 
 
 

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