自分の客観性を試す
- sapporobukkyoujuku
- 9月28日
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自分の客観性を試す
日常生活でおこなえる宿題を一つ紹介します。あえて客観的になろうと無理をする前に、自分がどんな人間か、発見してみます。一日中、自分の行動や判断を調べて、それを① 主観的な判断、② 客観的な判断、という二つのカテゴリーに入れてみるのです。「どれぐらいの時間、主観で、感情で生きていたのか? どれぐらいの時間、冷静で、客観的に生きていたのか?」と調べてみます。
このとき、「主観は悪い、客観は善い」という気持ちがあるとやりづらいので、それを忘れてください。ただ、主観的に生きるときにかかった時間と、客観的に生きるときにかかった時間を調べてみたい、そのようにして観ていきます。
当然、人によって、時間の差が現れます。しかし誰でも、主観的に生きる時間がそうとう長いものだと発見するはずです。勉強するとき、仕事をするとき、何か品物を作るとき、運転をするとき、客観的になったりならなかったりします。それ以外はほとんど、主観的になるのです。主観で生きるのは自然なので、当然な結果だと思います。
それから、次のステージに挑戦します。できるだけ客観的に生きてみようとします。料理をするとき、盛り付けをするとき、ご飯を食べるとき、子供と話すとき、客観的な態度を保って、がんばってみようとするのです。徐々にできるようになります。結果は決まって善いので、やる気も起きてきます。主観に生きる時間と、客観に生きる時間を比較して、客観の時間を延ばすようにします。これが人格向上のバロメーターです。客観性が優先になったならば、解脱に達せられる見込みがあります。
【アルボムッレ・スマナサーラ、ブッダの実践心理学第8巻、株式会社サンガ2013 p37】
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