観智:③ 壊滅智は滅だけ観える
- sapporobukkyoujuku
- 10月7日
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観智:③ 壊滅智は滅だけ観える 次はbhaṅga-ñāṇa 壊滅智が生まれます。壊滅智という言葉を聞いただけで、怖くなるかもしれません。高度な集中力で現象を観察すると、修行者には現象が生まれては消えていくことが明確に分かるようになるのです。このときは、他のことを観察する余裕も暇も、修行者にはありません。心が妄想・雑念で邪魔されると、生滅智も生まれません。 修行者は、生滅智に達して、いかなる現象であってもすべてが生じて滅するのだ、という「生・滅」の二語だけを使って実践を続けていきます。そして、さらに集中力が上がります。生と滅という二つの現象を観る余裕も、徐々になくなっていくのです。心には集中して修行を続けたいという意欲があるので、なんとかしなくてはいけない、という気持ちになります。そのときは、「滅する」という特色に気づいて、心がそちらに定着します。そのとき、修行者は、観察に入るいかなる現象についても、「滅する、滅する、滅する」という気持ちになってしまいます。【アルボムッレ・スマナサーラ、ブッダの実践心理学第8巻、株式会社サンガ2013 p41】
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