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109 記憶は無常

  • sapporobukkyoujuku
  • 1月24日
  • 読了時間: 1分

 記憶という現象は、物質よりも派手に変化する無常なものです。記憶はみるみるうちに変わって消えていくし、その上に新たな記憶をのせるのです。記憶というシステムは、無常の法則による自分の変化の流れを持っているのです。記憶は、別なものに乗り移ることはできません。個が輪廻転生するというならば、なぜ私に過去生の記憶がないのかと、よく聞かれます。私の答えは、「あなたの今の記憶もいい加減なものでしょう。あてにならないものでしょう。憶えていることより忘れていることのほうがはるかに多いでしょう。いま現在、この肉体システムの中に起きている記憶の流れさえ不安定なのに、過去生の記憶なんかはひとかけらもないのは当たり前です。過去生の記憶は思い出せない。ですから輪廻転生・無常の流れは成り立たない、という理屈自体が成り立たないのです。『一瞬で心を磨くブッダの教え』第2章 仏教の教えを理解する《無常》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【仏教と科学が発見した 「幸せの法則」 - 「心」と「私」のメカニズムを解き明かす p34

 
 
 

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