260 危険な人生中毒
- sapporobukkyoujuku
- 2024年8月5日
- 読了時間: 2分
生きることは「動く」こと、生きることは「知る」こと。そのベースには、「生きることは苦である」という真理があります。しかし、「生きることは苦である」という意味は、なかなかピンとこないかもしれません。私たちは、「生きることは楽しい」と勘違いをしています。これは実は、とても怖いことです。たとえば、麻薬を用いた人は、麻薬を体に入れて気分がよいのでしょうか。実際は、気分がよいのではなくて、脳が冒されているのです。脳が冒されて「すばらしい」と勘違いしています。「すばらしいからもう一回、もう回」と、使ってしまいます。それで人生がぜん ぶだめになってしまいます。「生きることは楽しい」と思うのは、麻薬が気分よいと思うのと同じことです。怖い勘違いです。麻薬中毒と同じで、私たちは人生中毒なのです。皆さん、「生きることはなんて楽しいのだろう」と言いながら、仕事は頑張っているし、家庭の中で一生懸命に頑張っているし、本当に、ものすごく忙しく頑張っています。「どうしてそんなに頑張るのですか」と質問したくなります。生きることが楽しいのなら、「なんて楽しいのだろう」と思うだけで、ずっとなにもしないほうがよいのに、頑張ってばかりいるなんて、矛盾していませんか?『一分で読むブッダの教え』第5章 仏教が教える「生きること」の本質《生きることは苦》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【結局は自分のことを何もしらない 役立つ初期仏教法話6」 (サンガ新書2008年) p77】
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