266 自分とは、プロセス
- sapporobukkyoujuku
- 2024年8月11日
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「自分」というものは、ずーっと流れているプロセスです。たとえば、細胞がずーっと壊れていって、絶えず入れ替わっていますね。血液が流れて、どんどん体が新しくなっていきます。同様に、音を聞くたびに自分は変わっていきます。ものを見るたびに自分が恐ろしいほどの勢いで変わっていきます。そのように、「自分」というのは、瞬間、瞬間で変わっていくプロセスです。しかし、この説を聞いて「そうか、なるほどプロセスかもなぁ」と推測はできても、実感はありません。実感できるのは、「自分がいる」「自分がいる」という顛倒だけです。あべこべ思考のもとになる、あべこべ感覚の実感だけです。私が何度も、何度も「自分は瞬間で変わっていますよ。ものごとはすべて瞬間、瞬間で生滅していますよ」としつこく言うと、「あぁ、なるほどそうかもね」と思うことはできます。しかし、いつまで聞いていても、「あ、ほんとだ。瞬間の生滅がわかりましたよ。見えましたよ」などという実感は出てきません。『一分で読むブッダの教え』第5章 仏教が教える「生きること」の本質《無常》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【あべこべ感覚 役立つ初期仏教法話7」(サンガ新 022, 2008年) p159】
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