283 諸行無常を知る、とは
- sapporobukkyoujuku
- 2024年8月28日
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「形あるものは、なんでも必ず壊れると知っています! 」と、自信をもって言える人がいるとしましょう。しかしなぜ、その人はお父さんやお母さん、愛する人々が亡くなると、悩み悲しむのですか? わかっていても、親に死んでほしくないのです。だから、「無常がわかる」と、世間の人は自信をもって言いますが、自分の周りに無常の現象が起きるとそれを受け入れがたく、悩み苦しむのです。言い換えれば、無常に反対なのです。悪いものなら無常になって早く消えてほしい、良いものなら無常に逆らってあり続けてほしい、という気持ちを心の底で正直にもちつつ、「形あるものはすべて必ず壊れる」と認めることは、ブッダが説く「智慧によって知る」ことではありません。「諸行無常」と智慧によって知っている人には、そもそも悲しみが生まれませんというのが、ブッダのスタンスです。『一分で読むブッダの教え』第5章 仏教が教える「生きること」の本質《無常》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【幻想を超えて 夢枕氏との共著 (2010年) p89】
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