295 「私」とは感覚をまとめるラベル
- sapporobukkyoujuku
- 2024年9月9日
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夫婦げんかをするのも「私」という意識があるからです。こちらに「私」があって、向こうにも別の「私」があるのです。親の亡くなった場面を考えても同じです。なぜ、親が死んだら悲しくなるのかというと、「私」の親が亡くなったからなんですね。悲しむからといって「『私』は優しい人間だ」というわけではないのです。世の中で親はいっぱい死んでいるのに、「私」の親が死んだときだけ、悲しいのです。だから、あらゆる怒り、嫉妬、憎しみ、悲しみ、戦争、論争、ありとあらゆる争いというのは、「私」という一言が生みだしているのです。では「私」という実体があるのか、ということです。よーく観察したら、「『私』が生まれるのは感覚の後からです」ということになるのです。『一分で読むブッダの教え』第5章 仏教が教える「生きること」の本質《自我》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【幻想を超えて 夢枕氏との共著 (2010年) p178】
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