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生命の身体を部品化して観る

  • sapporobukkyoujuku
  • 6月28日
  • 読了時間: 2分

生命の身体を部品化して観る 不思議なことに、蛙の肺も同じように肺なのです。学校で解剖すると、蛙の心臓もただ小さいだけで、かなりの勢いで鼓動しているのが分かるでしょう。人間と比べたらスケールが小さいだけ。そういうふうに自分の身体も、他人の身体も、同じものでしかない、と分かったところで、欲も煩悩もなくなってしまう。 「あの人のことを愛しています」とか、「あの人はたまらなく美しい」とか、そういう幻覚の世界はいきなり消えてしまうのです。人間であろうが、動物であろうが、ごく単純に観られるようになるのです。身体にあるのは、脳みそも入れて三十二種類の不浄だけなのです。 蛙の皮膚も、トカゲの皮膚も、猫の皮膚も、皮膚はただの皮膚ですから。猫にしても毛がいっぱい生えているとかわいいけど、抜け落ちた毛だけ取ってみたら迷惑なだけで、かわいくも何ともないのです。毛が鼻に入ったら鼻水が出るし、喘息になってしまうし、本当は好ましくないものです。 そうやって、生命の身体を部品化して観るのです。自分の身体を観て、他人の身体を観て、両方を観て、身体がどのように現れるか、つまり身体に色んな食べものを入れることで成長していくのか、それからどのように消えていくのか、ということまで観察してみる。観察すると、「あ、そんなものか」という智慧が生まれてくる。身体はそんなものでしょう、という智慧が生まれてくるのです。 【アルボムッレ・スマナサーラ、大念処経、株式会社サンガ2016 p99】

 
 
 

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