解脱に不可欠な戒律
- sapporobukkyoujuku
- 11月9日
- 読了時間: 2分
解脱に不可欠な戒律 戒律とは、何かの宗教を信仰する場合に守らなくてはいけない規則であると一般的に知られています。仏教は解脱を目指す教えです。その目的に達するために欠かせない基本的な規則が、仏教の戒律なのです。解脱は、心の成長と智慧の開発によって現れるものです。ですから、仏教の戒律は心理学的な規則であると言っても過言ではありません。戒律を守ることによって、人格向上を目指すのです。 普通の生命は誰でも、感情の衝動で生きています。感情の大本は、無知と渇愛です。貪瞋痴という三つに分けることもありますし、千五百の煩悩だと言うときもあります。この煩悩が、我々を支配し管理しています。煩悩の種類によって、考えたり話したり行為をしたりするのです。ですから、気分次第で生きるのは危険です。何の成長も見込めません。感情に支配されると、理性がはたらかないのです。欲・怒り・嫉妬などの感情が湧いてきたら、人は何の躊躇もなく悪行為をします。悪を犯している人々も、ある程度、知識人です。世間の常識を知っています。しかし、感情に負けるのです。優れた知識人であっても、感情には勝てません。湧き上がった感情は、考えることや他人に説得されることで収まるものではありません。【アルボムッレ・スマナサーラ、ブッダの実践心理学第8巻、株式会社サンガ2013 p61】
コメント