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風の元素の観察

  • sapporobukkyoujuku
  • 7月8日
  • 読了時間: 2分

風の元素の観察 最後は、風の元素です。まずは誰でも知っている風(かぜ)から始まるのです。風とは空気のことです。身体のなかの空気を感じて、風(vāyo)だと確認する。空気が身体に入ったり出たりするときも、風(vāyo)だと確認する。お腹が張っているときはガスが溜まっていることでしょう。風(vāyo)だと確認する。他人の身体においても、同じく確認する。揺らぐ樹の枝を観て、樹の枝を認識するのではなく、目に観えない風が枝を揺さぶっていることに気づいて、風(vāyo)だと確認する。揺らぐ炎を観ると、勝手に揺らいでいるようにみえますが、それは違います。周りの空気が揺らしているのです。その空気を認識して、風(vāyo)だと確認する。この実験をやってみると、世界中、何を観ても、風(vāyo)の元素が満ちていることを発見するのです。 少々レベルを上げてみましょう。ゴム風船を取ってください。結構硬いのです。当然、重さもあるのです。小さいのです。それから、膨らませます。バカでかく大きくなるのです。膨らむ前のゴム風船と、膨らんだゴム風船は、機能として違うものになっているのです。第一に観えるのは、大きさです。かなりの空間を取ってしまったのです。小さな箱に百枚のゴム風船でも詰められるのに、膨らませた風船なら一個も入りません。これで、風の元素の特色を発見です。地の元素に空間をつくってくれるのです。 一センチくらいのサイコロを取ってみてください。一立方センチメートルの空間を取っているのです。犯人は地の元素のなかに入り込んだ風の元素です。自分の身体の大きさを決めたのも、風の元素です。ミミズの身体は小さいですが、その身体のなかに風の元素を入れるならば、うなぎぐらいの大きさにすることもできます。空気を入れるのも一つの手段ですが、ただそれだけで素粒子のなかに風の素粒子が入り込む保証はないので、実験はうまく行かないと思います。【アルボムッレ・スマナサーラ、大念処経、株式会社サンガ2016 p107】

 
 
 

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